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はじめてのストリップ観劇(横浜ロック座) [ストリップ観劇]

そこにストリップ小屋があることは認識していました。

日ノ出町というのは、横浜市民にとっては馴染みの深い場所です。
小学校では野毛山動物園に遠足に来るし、
横浜市立中央図書館もあるし、
塾やら病院やらで子どもの頃からよく来ていた場所です。

でももちろん、自分の入る場所だとは思っていませんでした。
それが、あるとき歩いていて、ふと目に入ったんです。
「女性割引」の文字が。

え、ええええ!???

二度見しちゃいました。
女性も入っていいの??

よくよく見ると「カップル割引」の文字も。

どうやら、広く門戸を開いているらしい。
こんな社会科見学、めったに行けるもんじゃないぞ、行かねば!

早速、夫に同行を依頼しましたが、
本物の女子以上にオトメで潔癖なので、
「僕はそういうのは行きません!」とかたくなに拒絶。

だとしたら、一緒に行ってくれるのはあの人しかいない、と、
フェミ話をよくする友人を誘いました。
小さいお子さんがいるのに、貴重な休日につきあってくれました。感謝。

ときは2017年の7月下旬。

その時すでにストリップが女性ファンを獲得していたことを、
私は全く知らず、本当に社会科見学のつもりで扉をあけました。

事前の予習に読んだ本はあとで紹介しますが、
ある程度知識がないとわからないもので、役に立たず。

あと、横浜ロック座で検索したら、
むちゃくちゃ清楚できれいなお姉さんがインタビューされてて、
こ、こんな人が脱ぐのか…とちょっと驚きました。
今思えばそれは真白希実さんでした。

さて、ほぼ「素」の状態で入ったその場所は…



狭くて暗くて古い、想像通りのストリップ小屋。

30席ぐらいで、本舞台から短い花道、真ん中に盆(回る。セリ機構はなし)。
それを取り囲むように簡易な客席。

女性専用席というのが隅っこにあって、そこに座ります。
痴漢防止のためなのかな?
女性用トイレもありました。

お客さんは、我々以外はみんな男性。
30代が数人、あとは…、まあ、ちょっとくたびれたおじさんばかりです。
でも、友人によると、AKBのファンに比べたらずっと紳士的だそう。



最初に登場したのは、とてもわたし好みの顔の、かわいい女性。
ポップな音楽と衣装で踊り始めます。

あれ? 最初はただ踊るだけなんだ…?

衣装を変えたりしながら、何曲か踊り、
だんだんと、脱ぎ始めます。
私の初ストリップを飾ってくれたのは、夏木りりかさん。
(もう引退されたそうです > <)

そして、局部を見せる!
うわーうわー、そんなに見せなくてもいいのにー。



でも、総じて、想像していたのと違いました。

想像⇒薄暗い中にピンクのスポットライトで、
すぐに脱げそうな服を着た、けだるくて豊満なお姉さんが、
ちょっとだけよ~~という感じですぐに脱ぎだす、
お客さんは身を乗り出す。

実際⇒明るくにぎやかで、ダンスをしっかり見せる感じ。
踊り子さんはとても美人でスタイルがいい。
一人の出番が長くて、最初からいきなり脱ぐわけではない。
脱ぎも、セクシーさを強調するわけではなく、ダンスの一環。
そして、お客さんはみじろぎもしない。集中!

ピンクのライトに照らされる神々しい踊り子さん。
それを、ぽかーんと崇めているおじさんたち。

なんなんだこれ。
こんなんはじめて見た。

上手な踊りと、踊り子さんの美しさと、
脱ぐということへの集中(踊り子さんも、客席も)で、
最初の「狭い暗い古い」は全然気にならなくなってきて、
予想外の世界に没入していました



踊ったあと、ポラロイド撮影会がありました。
500円か1000円をその場で払って、
好きなポーズで写真を撮らせてもらうのです。
昔はヌード写真が貴重だったということなんですかね。
楽屋着みたいな半裸で、踊り子さんが舞台上に座って、
なんだか不思議な感じ。

このとき、ちょっとお話したりして、すごく楽しそう!
「久しぶりー」「髪切った~?」なんて話しかけて、
踊り子さんとファンとのふれあいタイム。
こ、このノリは…完全に宝塚の出待ちじゃないですか…



結論を言っちゃうと、
キャバレーで感じたようなおじさんへの嫌悪を、感じなかったのです。
まっったく、感じなかったのです。

お客さんは私たち以外は全員男性でしたが、
みなさんお行儀よく、ひたすら舞台をじっと見ている。
(女性専用席から見やすいように、ちょっとずれたりしてもくれた!)
そこには、敬意が感じられたのです。

もちろん、内心はどう思ってるかわからないです。
でも、仕組みとして、見ることしかできないようになっているので、
(触っちゃダメとか、いっぱい注意書きが貼ってある)
(昔はもっと風俗だったけど、今は違うらしい)
敬意を持って見上げるしかない形になっている。
これは大きいです。


そしてなんといっても、踊りが良い!!
足の先まで神経が行き届いている。
素晴らしいショーでした。

二人目の方は、和傘と赤い布を使って、民謡?を現代風にカバーした曲で踊ってました。
すっっごくうまかった。
空まことさん。

四人目の方は、白い襦袢であの有名な歌い上げ系の曲、
切々とした踊りで、涙が出そうになりました。
木村彩さん。今休業中らしい、また観たい!

特に私は歌い上げ系が好きなのかもしれません。

踊り子さん5人がそれぞれ25分ぐらいの持ち時間で踊ります。
振付は踊り子さんが考えるんでしょうか、
それぞれ個性にあわせて工夫されています。

とにかく、みんなめっちゃレベル高い!!!

正味2時間半ぐらいで、公演1回分。
これを一日4回やるそうです。大変だあ。
正午から深夜まで、生の体をさらして芸を追究している踊り子さんと、
それをひそやかにあがめているおじさんたち。



キャバレーには二度と行きたくないが、
ストリップはまた行きたい。

なんだろう、これは。
なぜ私はストリップにすごく惹かれるんだろうか。
女性が裸になって、男性がそれを見て消費しているのに、
全然嫌じゃない。
バリバリのフェミで、何かにつけ「女性差別だわ」とカチンとくる私が、
全然そう思わないって、どういうこと??


観終わったあと1週間ぐらいはストリップのことで頭がいっぱいで、
次から次へと検索しました。

そして、いつかまた行こうと思ったまま、3年が経ちました。


ちなみに、観劇後のミーティングでは、
局部を見せる必要性を自分たちは感じない、
なぜなら自分たちも持ってるから、という話が印象的でした。
ポラロイド撮影タイムのあとに、足をパカパカして局部を見せる、
ちょっとした踊りのようなおまけコーナー(オープンショーと言うそうです)があって、
そこまでして見たいのかなあ、と。
(それはそれで高度な客席釣りのショーなのですが)
逆に、男性の局部をそんなに見たいか? いや、別に見たくないよねえ、
この違いはなんだろう、という話をしました。
なんででしょうね? いまだにわかりません。


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グランドキャバレー白いばら [キャバレーつながり]

銀座にあったグランドキャバレー「白いばら」。

2018年1月に閉店しましたが、
一度その前を通ったら忘れない外観で、
入ったことはなくても、ご存知の方は多いと思います。

レトロな風合いの日本地図が壁一面にあって、
「あなたの郷里の娘を呼んで(指名して)ください」って書いてあるんです。
地方から東京に出てきた人が、懐かしい話をする場所、っていう設定なんですね。
創業は昭和6(1931)年、このお店ができたのは昭和26(1951)年!


ある日、私に宝塚を教えてくれた友人が、
「友達がここでアルバイトしてるから行ってみよう」と言うのです。

なんと、女子会コースがあるとのこと。

2014年10月下旬のことです。

ドキドキしながら入ってみると、おおおお、映画の世界!
石原裕次郎が「嵐を呼ぶ男」でドラム叩いてたキャバレーみたい!
な、なんと、まさにそのロケで使ったのがここなのだそうです!

天井が低いのが印象的でした。昔の日本人仕様なんだな。
暗いけど、キラキラしてて、かなり広くて、
レトロなふかっとした椅子に、ドレスアップしたホステスさんと、男の人が座ってて、
食べたり飲んだりするものはバカ高くて(女子会コースだからこみこみで安かったけど)、
苦手な煙草はそれほどけむくなく、
かなり居心地いい感じです。

友人の友人たちもドレスアップして綺麗綺麗。
ほかにも、おっとりしたお姉さんがついてくれ、ベテランのお姉さんも折々声をかけてくれました。
こんな人たちに囲まれておしゃべりできるなんて、夢のようです。

ドラマや漫画で想像していたような、ドロドロした雰囲気は全然ありません。
ホステスさんはほとんどみんな副業で、競争は全くないとのこと。
髪が長くて胸が大きければ誰でも採用されますよ、とのこと。私、勤めちゃう??
ベテランの方は50代かな? いい職場じゃん~

そして、ショータイムがある!
裕次郎がドラム叩いてた場面、2階建てになってたと思うんですが、
あの2階建てのショースペースが現役だったんですよ。

1階の天井は低いし、ソファがいっぱいなので、
踊る面積は狭くて、かぶりつきで見たらすごく近くで見れます。
きれいですらっとしたダンサーさんたちが、
宝塚で見慣れたレビューの衣装や化粧で、間近で踊ってくれます。
しかも、男役さんもいる! 

たのすぃい~~~!!

昔の映画だと、歌や踊りを見ながら、飲食してますよね。
しかも女性も普通に入ってる。
あれ、どういうジャンルなんだろう。
今は男性を接待してあげる場になっちゃってるけど。
いやー、昔の名残が今も生きてるってすごい!


と夢の世界を楽しんでいたいのですが、が、しかし。


二度と行きたくないと思いました。

なぜなら、客のおじさんたちに耐えられない。
まず、おしゃれしてきてない。
えー、ホステスさんがこんなにおしゃれしてるんだよ、
素敵な人に会うなら、おしゃれしてこようよ。なんで短パンサンダルなの??
なんでそんな汚いスウェットみたいな服なの?

そして、たいていのおじさんは横柄なのです。
文字通り、ふんぞり返っている。

あのおじさんたちを目に入れたくない!!!!
心底そう思いました。

キャバレーってそういう場所なの?
アットホームなノリが売りなのはわかるけど、
だからって横柄=アットホームじゃないよ?
失礼じゃない??
敬意がないのに、ずっとしゃべってる、それって搾取じゃん。

もちろん、そうでないお客さんも少数ですがいるようです。
友人の友人がのちに刊行したZINE『キャバレー百物語』には、
横柄かつキモいエピソードに交じって、
いくつかの素敵なお客さん、素敵な体験談が載っています。

でも、大半は、素敵じゃないの…。

よく映画とか小説とかで、ホステスさんが主人公のってあるじゃないですか、
かっこいいフィルムノワール的なね。
そういうのを読んで憧れる面もあったけど、
自分にはとても無理。
いや、そもそも美ぼうも若さもないけど、それ以前に無理。

横柄なおじさんが無理。
100%無理。


この体験は一生忘れないでしょう。


帰りは、銀座名物なのかな? それとも白いばら名物?
ホステスさんやダンサーさんが、外までお見送りに出てくれました。
そのときの写真を見ると、美しいなあ、って思うんですけどねえ。
まあ、写ってるの女子ばっかりだしね。


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